史料館は、当山第37世光浄和上,第38世光聰和上の理想と遺志を継承し、現第39世法主光謙和上の長年の構想を経て、平成20年(2008)11月に開館いたしました。
寄棟造り平屋建の史料館は、当山開創以来千百有余年という歴史的変遷を経て、現代の山容が次第に形づくられる、その発祥とも言うべき伽藍跡に位置し、自然の緑と池苑の水面に映える静寂な環境に包まれています。この由緒ある聖地で、当山の歴史、信仰、行事の説明と共に幾多の什物や所蔵品を順次展示し、三宝三福の教理に基づく宗美一体の理念をご紹介して、広く荒神信仰の布教の場として活用するものです。
施設面におきましては、大屋根の瓦葺やガラスルーバーの選定等、建物の規模や構造などに留意を重ね、什物等の展示、作品保全に関する空調や照明にも最善を尽くし、合わせて入口の水盤や前庭の芝生など、いささかなりとも心身共に寛いでいただける環境作りを心がけました。
今後とも、開山草創の意を体し、立宗の本願である宗教と芸術を通じてご信者皆様方のお心に平和と安らぎを享受していただけるよう日々努力を続けてまいりたいと思います。
史料館は平成30年3月に博物館登録され、鉄斎美術館別館となりました。
展覧会情報は鉄斎美術館のページよりご確認ください。