境内案内

山門

小規模ながら三門形式に則った山門で、明治40年頃の建立と伝えられています。

山門の向かって左手前に「大界外相(たいかいげそう)」と刻まれた石碑が立ち、ここからは聖域であるという意味を表しています。石碑の文字は第35世道樹和上の筆とされています。

右手前には宇多天皇より賜った称号「日本第一清三寳大荒神王」の石標、山門正面に「蓬莱山」の扁額が掲げられています。山号の「蓬莱山」は古代中国から信じられてきた仙境の謂であり、山容が仙境にふさわしいところから、開創時よりこの名があります。扁額の文字は、随心院の門跡で名筆と謳われた智満上人晩年の筆です。

山門内側には、当山第33世浄界和上筆「薝蔔林中不嗅餘香(せんぷくりんちゅう よこうをかがず)」の扁額が掲げられています。この語は維摩経より採られており、薝蔔(くちなし)の花の強い香りが他の香りを打ち消すところから、一旦山門をくぐれば俗界の煩悩も打ち消され、清浄な気持ちになり身も心も洗われる思いであるという意味です。

山門を入ると、樹齢約500年と推定される2本の大銀杏があります。宝塚市の天然記念物に指定されています。