会期 |
2018年9月11日(火)~11月25日(日) 前期:9月11日(火)~10月14日(日) |
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時間 | 午前10時~午後4時30分 (入館は午後4時まで) |
休館 | 月曜日休館 ただし9月17日、24日、10月8日は開館、翌日休館 |
展示説明会 | 下記の日程で学芸員による展示説明会があります。 9月22日、10月6日・27日、11月10日 各土曜日午後1時30分より |
入館料 | 一般:300円 高・大生:200円 小・中生:100円 ※老人・障害者手帳を提示の方、各々半額。 |
展覧会の見どころ
「癖(へき)」とは、特定の嗜好物に対する異常な執着、偏愛のことをいい、言いかえるとすれば、マニアやオタクにあたります。中国の文人たちの癖好のあり様は、今なお語り継がれるところですが、なかでも王羲之の鵞癖、陶淵明の菊癖、李白の酒癖、陸羽の茶癖、蘇東坡の談鬼癖、米芾の石癖、倪瓚の潔癖などが有名です。
若い頃より中国の文人世界を憧憬してやまなかった近代文人画の巨匠・富岡鉄斎(1836~1924)もまた、癖好の士として知られています。書癖、考証癖、茶癖、煙霞癖(旅行癖)、富士癖、東坡癖、金石癖、印癖、墨癖などは、鉄斎の人生のうえで欠くことのできない事柄です。そして何より学問は、学者をもって任じた鉄斎にとって、自らを娯しませる第一の「癖」であったといえるでしょう。
本展では、鉄斎が中国の文人や日本の畸人たちの非凡な精神に学んで、のめり込んだ癖好のあり様を、多彩な作品を通してご覧いただきます。富士癖の集大成である《鎮国山帖》(初公開)、《富士山図》屏風、鉄斎のアイドル・蘇東坡に取材した《東坡談図》、《蘇子談癖図》、《貽笑墨戯帖》といった代表作を中心に、愛蔵本もあわせて紹介します。
主な展示作品
隠逸畸人図 | 明治元年(1868) 33歳 掛幅 |
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鎮国山帖 | 明治11年(1878) 43歳 画帖 |
蕉翁乗馬図 | 明治時代 50歳代 掛幅 |
富士山図 | 明治31年(1898) 63歳 六曲屏風 |
勾白字詩七絶 | 明治時代 60歳代 掛幅 |
十年研錬帖 | 明治40年(1907) 72歳 画帖 |
静楽帖 | 大正2 年(1913) 78歳 画帖 |
東坡談図 | 大正7年(1918) 83歳 画帖 |
蘇子談癖図 | 大正10年(1921) 86歳 掛幅 |
前赤壁図 | 大正11年(1922) 87歳 掛幅 |
朱梅図 | 大正12年(1923) 88歳 掛幅 |
文人多癖帖 | 大正13年(1924) 89歳 画帖 |
お知らせ
・11月17日(土)、18日(日)は「関西文化の日」に参加しています。(入館無料)
・2018年11月26日(月)より、鉄斎美術館「聖光殿」は資料整理のため、休館期間に入ります。 展覧会は別館の「史料館」でお楽しみください。
出品目録
次回展覧会
「鉄斎の七福神」
2019年1月5日(土)~4月1日(月)
会場:鉄斎美術館別館「史料館」